「−どうして泣いているの?」
不意に聞こえた声に顔を上げると、不思議そうな瞳と目が合った。 「−っ泣いてないよ。」 「嘘。」 伸びてきた白い指先が、頬に触れる。 「−やだ。」 触んないでと呟いてソレから逃げる。 「…逃げないでよ。」 落とすように呟かれた言葉と同時に、手首にひんやりとした感覚があって。 ソレが手だと気づいたときには、視界にはサラサラとした髪の毛越しに天井が見えた。 伸びてきた指先にぎゅっと目を瞑ると、滑るように頬の水滴がさらわれて。 一瞬だけ触れたその冷たさが、少し心地よかった。 ゆっくりと目を開けると、泣きそうな瞳と目が合って。 見たくなくて思わず顔を逸らした。 「−見られたくないなら見ないから。だから、一人で泣かないでよ。」 小さな小さな呟きが、空気に溶ける。 少し痛いくらいに抱かれた躯に、鼓動が伝わる。 暖かくて、気持ちよくて。 泣きそうに震える躯を、同じように抱きしめた。 この優しさは、いつまでココにあるのだろう。 抱きしめられた躯が暖かくて。 触れた指先が冷たくて。 なぜかとても、泣きたくなった。 2006/10/23
ものすごぉく久々に小説なんぞ。けっこう前に書きあがってたのにアップするの忘れてた★(笑) どうしてとか聞かれてもわかんないし。 一人にならないでって言われても困らせたくないから離れたくなるし。 そんなどうしようもないお話デス(うわ |