コ   ス




「――――ねぇ、キスしよっか。」





耳元で低く、耳を塞ぎたくなるくらい甘ったるい声で囁かれて。
顔が火照って赤くなっていくのがわかって。

それを見て、君は目を細めて笑うから。
愛しくて、口づけた。



応えるように深くなる口づけに、考えることすら煩わしくなって。
腕を首に回したら、深く抱きしめられた。


酷くあたたかな体温に安心して。

それと同時になぜか不安になって。


消えてしまわないようにと、強く強く抱き締めた。





お互いの鼓動が混ざり合って、重なって。
このまま一つになって、溶けてしまえばいいのに。

離れてしまわぬように。


一つになれたなら、不安も期待も欲望も、何も感じることもない。


君と、スベテを共有できるのに。







「―――――ねぇ、何考えてるの?」



心地良い低音の囁きが、頭の中を支配していく。

気持ちが良くて、満たされて。


セカイとジブンの境界が、アイマイになってゆく。




「一つになれたらいいのにな、って。そうすればずっとずっと、一緒にいられるでしょ?」




その言葉に、君はくつくつと笑って。

優しく、キスを落とす。



そしたらキスもできないし、愛してるも言えないよ、って

耳元で優しく囁くから。



どうしようもないくらい、愛しくなって。

なぜか、涙が出てきたんだ。






今ココにいる理由とか。

生きている意味とか。

そんなモノ、わからないけれど。


ただ、君と一緒にいたいと想った。


君が隣で笑ってくれるのならば、それだけで生きている理由になるような気さえしたんだ。



先の見えない未来に、何かを願うコトが許されるのならば。


どうか君と、ずっと。







◇あとがき◇
 
ファイル整理してたらでてきました。こんなの書いてたんだあたしΣとビックリした次第でございます。
半年くらい前なんだけど、なぜにアップしてなかったかは謎です(笑)
もうなんかアレですね。小説なんて書けないです(爆)

隣にいてくれる誰かがいるのはとてもステキなコト。
だけど、だから不安になるってのもあるっちゃあります。
恋愛って難しいですネ。

(2009・7・25)