「−…っなん、で…?」

消え入りそうな声で、目の前の男が呟く。
それを聞いて、はっ、と小さく笑う。


「−なんで?理由なんかねーよ、バーカ。」


笑ったまま、引き金を引く。
パン、という乾いた音がして、赤い血が同じ色の髪に飛んだ。


そう、理由なんて一つもない。
ただなんとなく。
人を殺せるから、殺すだけ。

ただ、それだけ。

殺す理由も、生きる理由も。
何も、ない。



「−…あー、あったな。血見ると落ち着くわ、ってもう聞いてねーか。」
くつくつと喉で笑いながら言う。



「−…血の色、か。」

飛び散った赤で固まった髪の毛を、軽くつまんで呟く。


元からこんなに赤い色をしていたのか。
それとも、血の色が染み込んだ赤なのか。
そんなコトすら、どうだっていいけれど。


自分がココに存在する理由すら、どうだっていい。
生きる理由も、死ぬ理由もいらない。

何も、イラナイ。


顔についた赤を拭って、笑った。
 
 

2004/11/4
 
蓮華はなにげに気に入ってたりします♪そのうちまた何か書きたいな〜。