「−…どういう、意味ですか?」
唐突な言葉に驚きながら、静かに問う。
それに対して、紋さんはゆっくりと口を開く。
「…そのままの意味だよ。死んでもいいよ、って。」
静かに吐かれた言葉。
少しの間、沈黙が流れる。
「…邪魔に、なりましたか?」
静かに笑って問うと、紋さんが少し困ったように笑う。
「そうじゃ、なくてさ…。」
ゆっくりと、言葉を吐く。
慎重に、言葉を選んでいる時の表れ。
「−…僕のためになんか、生きてなくていいんだよ?」
困ったような表情のまま、紋さんが言う。
「…昴の人生は、昴のモノでしょ?僕のために、あるモノじゃないよ。」
小さく、ゆっくりと吐かれた言葉。
変わらない、笑顔。
「だからさ、」
死んでもいいよ
再度、紋さんが呟く。
「−…そうですね。私の人生は、私のモノです。」
静かに呟くと、でしょ?と、紋さんが笑う。
ですから、と続ける。
「−私の人生は、あなたのために使うと、私が、決めました。」
にっこりと微笑むと、紋さんが驚いたような顔をする。
「−…昴って、バカだよねぇ…。」
「ですねぇ。」
クスクスと、嬉しそうに笑う紋さんに、微笑む。
「−じゃあ、僕より先に死なないでね。」
僕が死んでも、僕を忘れないで
呪文のように、紡がれる言葉
幾度となく、吐かれた言葉
「…紋さんこそ、私より先に死なないで下さい。」
「えー、矛盾するなぁー。」
言って、紋さんが楽しそうに笑う。
「−あなたが死ぬところは、見たくないんです。」
静かに微笑んで、呟く。
「−…そんなこと言ったって、いつかは絶対死ぬんだし…。」
「そうですね。」
だったらさ、と紋さんが続ける。
「−僕が死ぬ時は、昴にいて欲しいよ。」
ふわりと微笑まれて、それに対して、少し困った顔で笑いかける。
「…酷なこと、言いますねぇ。」
溜息混じりに呟くと、クスクスと紋さんが笑う。
「−…紋さん。」
その言葉に、ん?と紋さんが見返してくる。
「…死ぬ予定は、ないですが。」
一旦言葉を切って、続ける。
「−あなたに殺されるのなら、死んだって構いませんよ。」
ふっ、と微笑んで呟く。
嘘でも冗談でもない、本気の言葉。
「−…けれど、あなたには殺されたくありませんね。」
笑いながら、呟く。
きっと、それほどに、酷なことはないだろうから。
「−…昴はさぁ…ホント、バカだよねぇ…。」
「性分なもので。」
クスクスと笑う紋さんに、にっこりと笑いかける。
ありがと、と小さく聞こえたような気がして、小さく笑った。
[死んでもいいよ]
紋と昂ですー。この2人の話はこんなんばっかだ…(爆)
いいんだよ、こーゆうの好きなんだ(開き直った)書くの楽なんだ(笑)
この2人を書いてると、手のかかる子どもとその保護者に見えてくるのは何故でしょう(笑)
でも2人ともどっちかって言うと保護者です(笑)
(2004/11/15) |