飛べない鳥
翼を持ちながら 地を這う鳥と
リスクを背負い 空を羽ばたく鳥
どちらが幸せか、なんて
きっと 誰も知らない
「−…白って、鳥飼ってるの?」
「あ、飼ってるわけじゃないですよ。」
小さなケージに入った、小さな白い鳥。
それにエサをあげながら、白が答える。
「こないだ道でケガしてるの見つけちゃって。思わず拾ってきちゃったんです。」
「へぇ〜、優しいねぇー。」
「そんなコトないですよ。紋さんだって、拾うでしょう?」
軽く笑って、白が言う。
「ん〜どうだろね〜。」
それに対して、紋が笑う。
「そのカゴは?」
「あ、尚クンに言ったら作ってくれました。」
「あ、なるほどね〜。道理でキレイに作られてると思った。」
言いながら、紋がケージを指で撫でる。
白い針金で、器用に編まれた真っ白なケージ。
「−…ねぇ…1つ、聞いてもいい?」
「何ですか?」
紋の言葉に、白が顔を上げる。
その手には、真っ白な小さな小鳥。
「…その鳥、羽根どうしたの?」
言いながら、紋が指差す。
その先には、短く生えた羽根をばたつかせる鳥。
短く切り揃えられた、真っ白な羽根。
「あぁ、僕が切ったんですよ。」
至極当たり前のことのように言って、白が笑う。
「…へぇ、どうして?」
そてに対して、紋が笑いながら問う。
「だって、羽根があったら逃げられちゃうじゃないですか。」
「うん、まぁね。」
「置いていかれるの、嫌なんです。」
ニッコリと、白が笑う。
当たり前のように、キレイな笑顔。
「なるほど、納得ー。」
言って、紋が楽しそうに笑う。
「けっこう、病んでるね。」
クスクスと笑う紋に、白が同じように笑う。
「紋さんも、そうなんじゃないですか?」
「僕が?どうして?」
だって、と白が続ける。
「−独りになるのは、恐いでしょう?」
笑って吐かれたその言葉に、紋がふっ、と笑う。
「恐くなんかないよー。」
クスクスと笑いながら、だって、と続ける。
「−どうせ、みんな独りでしょ。」
笑いながら吐かれたその言葉に、白が笑う。
「人は、1人では生きていけないくせに、結局は独りですもんね。」
白の言葉に、紋がそう、と肯定の色を示す。
「−…紋さん。」
白の呼びかけに、紋がん?と顔を上げる。
「…もし、僕が死んだら、その鳥、頼んでもいいですか?」
白の問いに、紋が鳥を見下ろす。
真っ白で、小さな鳥。
外の空気を知らない程の白さで、短い羽根をばたつかせる。
「…別にいいけど…どうしたの、いきなり。」
「まぁ、いつ死ぬかわからないですし。」
不思議そうな紋に、白が笑いかける。
「それに…死んだら、とか言うと、朱とかは怒りそうで。」
「うん、たぶん怒るよー、朱は。」
言って、紋がクスクスと笑う。
「朱は、優しいですからね。」
「ホントにー。でもさ、なんで僕なの?鳥の世話なら、誰でもいいんじゃない?」
言って、紋が小鳥に手を伸ばす。
撫でられながら、小鳥が小さく囀る。
「紋さんも、優しいからですよ。」
「えー、僕優しくないよー?」
クスクスと、紋が笑う。
「だって、紋さんなら、きっと殺してくれるでしょう?」
笑って言って、白が小鳥に手を伸ばす。
「−飛べない鳥は、可哀相だから。」
言って、白がまっすぐに紋を見る。
2人とも、口元に笑みを浮かべたままだった。
「−…わかってて言ってるなら、頼まれてあげる。」
「ありがとうございます。」
笑いながら言った紋の言葉に、白も笑顔で返す。
「−ね、タバコ吸っていい?」
「あ、いいですよ。ちょっと待ってくださいね。」
白が答えて、白い小鳥をケージに戻す。
「灰皿、持って来ますね。」
「あれ、白って吸う人ー?」
「いえ、お客様用です。」
笑って言って、白が奥へと消える。
それを見届けて、紋がタバコの箱をカタン、とテーブルの上に置いた。
真っ白なケージに手を伸ばして、そのスキマから小さく指を入れる。
真っ白な小鳥が小さく囀って、小さくそれをつつく。
「−…カゴの中の鳥…飛べない鳥、か…。」
小さな鳥を見下ろして、小さく笑って小さく呟いた。
こーゆうサイコさんな話は書きやすいのは何故でしょう(笑)
白はすっごく普通に見えて、どこか壊れてる子。
ってかCrimsonの中にまともな人間いるかどうか怪しいけれども(爆)
とりあえず某2人だけはまともだと信じてます、自分の中で(笑)
紋は生きてくのが辛いコトでしかないのなら、殺してあげるタイプ。
それはそれで優しいってことで(どうだろう
あ、ちなみに。あたし普通に使ってたけれども、「サイコ」って、精神病患者のコトです。
あたし的に、頭のネジどっか飛んじゃった雰囲気で使ってるけども。
そんな意味ですヨ★(笑)
(2004/11/10) |