シグナルッド
 
 
  ただ、同じ世界でものを見たかった
  ただ、同じ視点で考えてみたかった
 
 
 
「−…ただいまー。」
 
靴を脱ぎながら、いつものように声をかける。
いつもと違ったのは、それに対する優しい返事がなかったコト。
 
 
「朱ー?」
言いながら、部屋のドアを開ける。
 
目に飛び込んできたのは、赤い、世界。
 
 
 
肩にかかる、赤い髪。
不安げに見上げる、赤い瞳。
ナイフの銀に映える、赤い色。
 
白い肌を流れる、一筋の赤。

 
 
 
「−っ朱!?」
 
小さく叫んで、駆け寄る。
 
 
 
「朱、何やってんだよ!?」
言って、腕を掴む。
 
カシャン、と音を立てて、朱の手からナイフが落ちた。
 

 
 
「−慧、違う。」
言って、朱が力なく首を振る。
 
 
「朱…?」
「…違うんだ…俺じゃ、ない…。」
泣きそうな瞳で言って、朱が俯く。
 
 
「…俺じゃ、ないんだ…。」
「…何、が…?」
言うと、朱が顔を上げる。
 
 
 
「朱、言って?」
泣き出しそうな顔に、小さく微笑んで言う。
 

 
 
「−…白、が…。」
「白…?白が…やってた、のか…?」
ゆっくりと問うと、朱が小さくゆっくりと頷く。
 

 
 
「−俺、なんで、白があんなコトしてんのか、わかん、なくて…。」
「…それ、で…?」
小さな問いに、朱が小さく頷く。
 
 
 
「…同じ、コトすれば…ちょっとは、白の気持ち、わかるかなって…。」
「…。」
軽く、表面が切れただけの傷に触れる。
 
 
「恐いし、痛いし、全然、わかんないんだけど…。」
小さく小さく呟いて、朱が俯く。
 

 
 
「−けど…ココが…すごい、痛い…。」
 
絞り出すように言って、左胸に当てた手を強く握る。
 
 
 
「…なんかもう、わけわかんな…。」
消え入りそうな声で呟く朱の目から、雫が落ちた。
 
そんな朱を、ふわりと包み込む。

 
 
 
「−…いいよ。朱、もういい。」
優しく優しく呟いて、声を押し殺して泣く朱を、少し強く抱きしめる。
 
 
腕に浮かぶ細い赫が、やけにキレイだと、思ってしまった。
 
 
 

朱のリスカ話ー(ちょっと違う
白のリスカに大層ショックを受けたご様子(他人事)
 
切なくしたかったんだけどなってるかなー?結局甘いのはわかりきってて(笑)
朱はきっと相手が慧だから泣ける感じー。
ちなみに最後、慧がちょっと危ない人っぽくなっておりますが。
そんな人じゃないと言い切れないから恐い(笑)
 
題名は適当ですよ(またかよ)赤から何か連想してみたりで。
なんとなく「危険信号」みたいな意味でとっといてください(適当)
 
(2004/9/17)