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ア イ リ ス
「-…久しぶりだな、慧。」
薄く笑って、男が呟く。
「-…久しぶり。」
それに対して、同じように軽く笑う。
「…って、誰だっけ?」
「おいこら。」
言って、男が呆れた顔を見せる。
「裕紀だよ、裕紀。同期だったろーが。」
「あ~ユウちゃんか。久しぶりー。」
「その呼び方やめろっつったろ…。」
言って、男-裕紀がため息をつく。
「しかも久しぶりって、たった半年じゃねーかよ。」
「あ、そーだっけか。」
「その前7年も一緒にやってきたってのに忘れられるとはなぁー。」
「冗談だって。」
言って軽く笑う。
「-で、何の用?」
「…わかってんだろ?」
静かな問いに、まぁな、と答える。
「-さっさと帰ってこいよ、慧。おまえいねーとつまんねーし。」
「んーでもなぁ、ユウちゃん。俺もうCrimsonの人間なんだわ。」
「でもBUGの人間でもあるだろ?」
「…元、な。」
薄く笑って呟く。
「-そういや、実は前も一回来てんだぜ。」
「え、ウソ。俺会ってねーよ?」
「そん時はおまえじゃなくて、あのー、赤い髪のー…。」
「は?朱?」
驚いて聞き返すと、そうそう、そいつ、と笑う。
「そいつのとこ行ってー、まぁ見事に殺られたけどな。」
「あーマジー?朱何も言ってなかったなー。」
「信用されてないんじゃねーの?」
イジワルそうにクスクスと笑って言う。
「んー、たぶんあれだ。優しすぎるんだよな。」
よく意味がわからないように首を傾げる裕紀に、クスクスと笑いかける。
「-で、そいつクラスは?」
「一番下っ端に決まってんだろ?」
「あーやっぱり?」
「どーせ捨て駒だろ?みんな、アイツの捨て駒だ。」
俺も、おまえもな、と言って、裕紀が薄く笑う。
「…やっぱ、アイツは相変わらずか…。」
「変わんねーだろ、アイツは。だからおまえここにいんだし。」
裕紀の言葉に、まぁね、と呟く。
「-…さて、再会の挨拶もすんだし、そろそろやるか?」
ん?と笑う裕紀に、困った顔をして微笑む。
「…ユウちゃんは、嫌だなぁー…。」
「どっちにしろ同じなら、まだおまえの方がいーわ。」
言って、裕紀がケラケラと笑う。
「-…葵は、全部わかってて俺をよこしてんだ。そーゆうヤツだろ、アイツは。」
静かに、裕紀が呟く。
「…性格悪ィ…。」
「おまえが言うか。」
言って、裕紀がクスクスと笑う。
「-…最後に、一つだけいいか?」
「何?」
ふわりと笑って聞くと、軽く手招きをされて近付く。
すぐ目の前、触れられる距離。
添えられた手で軽く上を向かせられて、目が合う。
ゆっくりと瞬きをすると、裕紀が小さく笑った。
「-やっぱキレイだよな。深い深い、紫。」
呟かれた言葉に、どーも、と笑って返す。
「-…慧、泣くなよ?」
小さく笑って呟かれた言葉に、はっ、と笑いを漏らす。
「ユウちゃんさぁ、それ昔から言ってたよな。」
「そうだっけか?…ま、頑張れよ。」
言って、頭にポン、と手が置かれる。
「…自分のやりたいように生きろ。…おまえなら、できるよ。」
優しい微笑みと、優しい言葉にゆっくりと笑う。
「-…アリガト、ユウちゃん。」
カチ、と聞き慣れた音が耳に届く。
目の前の、裕紀の胸につきつけられた、黒い塊。
「-…バイバイ。」
笑ったまま小さく呟いて、少しだけ指に力を入れる。
パン、と聞き慣れた乾いた音が響いて、ゆっくりと裕紀が視界から消えた。
「-…泣くなよ、か。」
別に泣いてなんかいないのに。
今も、昔も。
-…あぁ、そうか…。
「-…いつだって泣いてもいい、ってコト、か…。」
小さく呟いて、ふっ、と笑う。
「-…わかりにくいんだよ、バカヤロ…。」
小さな声を漏らして、ずるずるとしゃがみ込む。
じわじわと流れ出る赤が、地面を染め上げていく。
「-…雨、降らねぇかなー…。」
軽く頭を抱え込んで、小さく小さく言葉を吐いた。
いい加減ちょっと話を進めてみた(笑)
葵っていうのは、BUGのリーダーさん。慧と裕紀と同期。人間的に恐いヒト(笑)
葵はそのうちちゃんと出します。きっとそのうち(ホントかよ
7年前ってコトは、慧は10歳からこの世界にいるってコト(わお)
だから凛より長いのデス。
裕紀は○○ちゃんと呼ばせたくてなんとなくつけた名前だったり。
慧にもカワイイ部分はあるんだよ(ぇ)
どうでもいいけど、アイリスっていうのはアヤメのコト。
目の色の紫繋がりで。あとアイリスって虹彩のコトだっからそれもかけてみたり(笑)
さ、意味わからなくなってきたぞっと(笑)
(2004/9/5) |