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振りしきる雨の中
頬を流れるモノは 赤い赤い滴
 
 
 
 
流れ出る水を止めて、かけてあるタオルで手を拭く。
洗ったばかりの皿を片づけながら、外では雨が降っているコトに気付いた。
 
 
「−…慧、カサ持ってんのかなぁ…。」
 
12時をすぎた時計を見ながら呟く。
今日は仕事はないって言ってたはずだけど、急な仕事でも入ったのかな?
 
 
 
 
 
不意に聞こえた、聞き慣れたドアの開く音に入り口へと目を向ける。
 
 
「−…お帰り、慧。遅かったな。」
カサを持っていなかったのだろう。びしょ濡れになった慧に笑って言う。
 
 
「あ〜朱ー?たっだいま〜。」
やけにテンション高ーく慧が笑う。
 
 
「…慧、ひょっとして酔ってんの?」
「んあー?酔ってねぇよー?」
けらけらと笑いながら慧が言う。
 
「…どー見てもタチの悪い酔っ払いだけど。」
「失礼なー。どこがどータチの悪いー。」
言いながら、慧が覆い被さってくる。
 
 
「こぉゆうトコがだよ。」
遠慮なしに体重をかけてくる慧を支えながら、転びそうになる。
 

 
 
「(−……あ。血の、匂い…)」
 
 
 
慧の髪についた雨の雫が、まとまってぽた、っと落ちた。

 
 
「ちょ、慧冷たい。」
「んあ?ごめんごめん。雨降ってたからさー。」
言いながら慧が離れる。
 
 
「風呂行ってこいよ。」
「んー、めんどーい。」
「入れって。風邪引くぞ。」
「じゃあ朱も一緒に入ろー?」
「…は?」
「だーかーらー、一緒に入ろうって。したら入るー。」
「意味わかんねーよ、酔っ払い。」
言って、慧の頭を軽く叩く。
 
「ひでぇなぁ〜。」
クスクスと笑いながら、慧がベッドに倒れ込む。
 
 
「慧、ベッド濡れるって。」
「んー…。」
「(そのまま寝そー…)」
濡れた制服のままで慧がベッドに寝転がる。
 
 
そんな慧を見ながらため息を一つついて、ぐい、っと慧の手を引っ張る。
 
 
「んー?何ー?」
軽く笑いながら、慧が聞いてくる。
 
吸い込まれてしまいそうな、深い深い紫色の瞳で。
 
 
「…風呂、髪洗ってやるから入れよ。」
「マジー?やりぃ〜。」
慧がなんだか嬉しそうに笑うから、俺も少し呆れながら笑ってしまった。


 
 
 
「−…朱…いた、い…。」
くぐもった、小さな声が響く。
 
 
「慧、動くなって。」
「んっ、ごめ…。」
「痛くない?」
「ん、大丈夫。気持ちいー…。」
浴槽のへりに頭を乗せて、目を瞑りながら慧が呟く。
 
これって実はすごい首痛いんじゃ…。
 
 
「朱ってホント洗うのうまいよな〜。なんかアレ。フーゾクみてぇ。」
「は?」
唐突な言葉に、軽く眉をひそめる。
 
 
「あ、変な意味じゃなくて。すごい気持ちいいってコトな。」
「あぁ、そりゃどーも。てか今日どこで飲んでたん?」
「んー?ダチん家ー。学コ帰り遊んでー、メシ食ってー、あと飲んでた。」
「…そりゃあいくら慧でも酔っぱらうな。」
「やー、度数高いのばっか飲ませるもんだからさー。」
言って、慧がけらけらと笑う。
 
 
「でさー、帰ろうとしたら雨降ってんだもん。しょうがないから濡れて帰ってきたー。」
「ムリして帰ってこなくても、泊まってくるとかすればよかったんじゃん?」
「やー、朱を残してそんなぁー。」
「気にしなくていいのに。」
「俺がやなのー。」
「…あ、そう、ですか…。」
慧は時々、何の臆面もなくそーゆうコトをさらっと言う。
 
 
本気とも冗談ともとれるいつもの調子じゃなくて。
紛れもなく本当の言葉を吐く。
 
 
 
「−よし、終わり。」
「サンキュ〜。マジ気持ちよかった。」
「どーも。んじゃ、しっかり温まってこいよ?」
「りょうかーい。朱寝ちゃってていいよー。」
「ん、わかった。オヤスミ。」
「おやすみ〜。」
慧と同じように笑って、風呂場のドアをパタンと閉める。
 
 
冷えた空気の部屋は、雨と、微かな血の匂いがした。
 
 


 
 
「−……ねむ…。」
 
湯船につかりながら、ボーっと天井を見上げる。
洗い立ての髪から、シャンプーの香りがした。


 
 
「−…雨に打たれたぐらいじゃ消えない、か…。」
 
目を閉じて小さく呟く。
 

 
暖かな空間は、石鹸と、微かな血の匂いがした。
 
 

  
慧が多いね、最近(笑)
ヤツのテンションがいつもに増しておかしいのは酔っ払いだから。え、いつもあんなもん?(笑)
テンションとキャラが変わってても、違和感ないのが慧という人間デス★(笑)
 
ちなみに慧は友達の家で飲んだあと仕事に行った感じで。
題名のはそのまま「血の雨」ではなくて。
ただ「血」と「雨」がキーワードだったから音的につけただけ(笑)
 
朱は髪洗うの上手いらしい(他人事)
どうでもいいけどあたしは風俗なんて行ったコトないぞー(聞いてない
もっとどうでもいいけど、ファイル名「br」ってつけたら、なんかバトルロ●イアルみたいだ(笑)